聞かせて!あなたの体験談 闘病記や保険にまつわる話、健康や子育ての体験談を掲載しています。 聞かせて!あなたの体験談 闘病記や保険にまつわる話、健康や子育ての体験談を掲載しています。

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~2012/7 本格的がん治療のスタート~

いずれにしても入院期間は非常に短いのですが、実はがん治療の場合、ここからがスタートになります。
乳がんの治療方法はがんの性質によって様々ですが、手術で採取したがん組織を病理検査して「がんの顔つき」をチェックします。「がんの顔つき」という聞きなれない言葉をこの頃にドクターからよく聞くようになりますが、病理学的悪性度(グレード)を指します。グレードが高いものは顔つきが悪く、低いものは顔つきがいいといわれ、早期発見しても高いグレードのものもあります。 よくステージとグレードは混同されがちですが全く違うものです。ステージはがんの進行度を示し

  • ①原発腫瘍の大きさ(T)
  • ②リンパ節に転移しているか(N)
  • ③遠隔転移しているか(M)

 

で分類されます。

 

 

「がんのステージはかなり進行していますが、幸いなことに顔つきがよかったので放射線治療が効くと思われます。」などとお話されます。
そんな顔つきを検査しているあいだが手術後約1ヵ月半あり、また待ち期間を悶々と過ごします。私の場合、幸い顔つきがよかったので抗がん剤治療はしないで放射線治療を月~金の毎日休むことなく5週間おこない、その後化学治療(ホルモン療法)が最低5年~10年間に決まりました。
放射線治療は手術から2ヶ月後にスタートしました。照射時間は数分ですが、待ち時間、会計時間、病院までの往復時間を含めると毎日数時間の拘束を強いられます。
幸い勤務先と病院が近くだったので会社を休むことなく周りに協力頂いて、通院治療しながら勤務しています。治療は仕事の一つ、と思ってひとつひとつこなしている感じですね。

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~2012/7 心配事③ 治療費~

心配事の一つに治療費がありましたが、私は喘息患者でもあるので夜中の発作を考え、入院時には個室に入らざるを得ず、ベッド代が健康保険対象外になりました。入院費用の実質負担は高額療養費の認定後、約30万円ほどかかりました。
また、毎日通う放射線治療は健康保険3割負担で1回5,700円、治療医の診察が週に1回あるのでその時はプラス1,000円前後で合計約15万。毎日お財布から目に見えてお金が減っていくのでこれもかなりキツかったです。その他に5年間の内服薬や注射代、検診代などが70万ほどありますが、それ以外に健康保険がきかないサプリメント代、また腕のむくみや胸のバランスが悪くなり背中の痛みがひどいのでマッサージにも週に2回通っています。これは1回1万円前後で全額自己負担となるので、がん保険の診断一時金がないとしのげませんでした。

 

私のドクターだけかも知れませんが、これらの治療費については殆どお話をされなくて、治療方法だけを話されることが殆どです。私も最初は治療の事しか頭に無かったので実際の支払時に現実を知り、こんなにお金がかかるのかとびっくりしました。これだけ高額なら治療が効いてくれなきゃ困る!と支払う度に心で叫んでいます・・・。
合併症が続くと新しい薬を処方され、またもや出費がかさみ心もすさんできます。他のがん患者さんから聞いたところ、患者さんの中では治療の途中で支払ができず、やむなく治療中止した方もいらっしゃるようでした。