聞かせて!あなたの体験談 闘病記や保険にまつわる話、健康や子育ての体験談を掲載しています。 聞かせて!あなたの体験談 闘病記や保険にまつわる話、健康や子育ての体験談を掲載しています。

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~副作用の話①~

私は2012年8月から5週間に亘り放射線治療を行いました。実際の照射時間は2~3分程度ですが、月曜から金曜日の毎日行うため副作用が生じてきました。始めの頃は船酔いに似た症状が出て、頭が重く気持ち悪い状態が暫く続き、仕事をしていても眩暈の状態で集中できず困ったものでした。数日後には船酔いは落ち着いてきましたが、皮膚の色がだんだんと黒ずんで硬くなり、がさがさした水分が全くない様子になりました。これはドクターによると極度の日焼け状態になり、ビタミンが不足するものだとの事でした。放射線治療をして1年近く経っても皮膚はまだ元通りには戻らず、2014年3月現在も若干こげ茶でかさかさした皮膚でいます。
その為保湿液を常に塗っていないと白い粉を吹いた状態になります。ともあれ治療も副作用も痛みを伴うことがあまりなかったのでそれだけが救いでした。
また、ドクターによると放射線は晩期障害でごく稀に肺炎に罹ったり2次発がんを誘発する場合がありますようなので照射が終わってからも経過観察が必要となります。

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~副作用の話②~

放射線治療が終わるとあいだをあまり空けずホルモン治療が始まりました。 告知⇒手術⇒放射線治療⇒ホルモン治療とさながらベルトコンベアーに乗せられたように次々とステップを踏んでいきます。これから再発や転移がなければホルモン治療を5~10年間続けます。途中で再発や転移が見つかれば別の治療を行うことになります。
ホルモン治療は、私の場合1ヶ月に1回の注射投薬と毎日の内服薬の服用が5年間続きます。抗がん剤治療と違い吐き気や脱毛などはありませんでしたが不眠、疲労感、脱力感がものすごくなかなかしんどい毎日です。加えて体温調節ができなくなり数十分毎に体温が上がったり下がったり、真冬でさえ急に汗をかくこともしばしばあります。
また、肝機能の数値が異常値になり常に肝臓に気をつけなければいけなくなりました。

その他眼に見える副作用ではありませんが、ホルモン治療は乳がんを抑える事ができますが子宮体がんが発症しやすいという別の問題も抱えています。 あちらが立てばこちらが立たず・・・で、治療というものは様々なリスクを抱えて行うので、治療とリスク回避を天秤にかけてどちらかを選択していくことになるのだなあと身をもって体験している状態です。

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~手術後遺症の話~

乳がんがリンパ節まで転移をしていたので乳房温存手術と同時に左わきの下のリンパ節を取りました。これを腋下リンパ節郭清(エキカリンパセツカクセイ)といいます。その為左腕がむくむ「リンパ浮腫」体質になりました。左腕に対して禁忌事項がいくつかあります。主なものは左腕に注射を打たないこと。血圧を測らないこと。荷物を持たないこと。日焼けしないこと。時計をしないこと。指輪・腕輪をしないこと。虫に刺されないこと。
手術から1年経過しても痛みや痺れは消えず気候状態によっては動かすことも容易ではありません。特に低気圧が発生した時はすぐに分かります。お陰で気象予報士になった気分です。ドクターにはそのことを話しても治療方法がないらしく「仕方がないのです」と言うばかりです。腕の痛みは経年とは関係ないようなので、これからも長いお付き合いになるようです。早く新薬ができればいいなと祈るばかりです。

次回は最終回です。

  • 17.~高額療養制度の話~
  • 18.~医療費控除の話~
  • 19.~ジェネリックの話~
  • 20.~医療格差の話~
  • 21.~多重がんの話~

4月下旬頃掲載の予定です。