聞かせて!あなたの体験談 闘病記や保険にまつわる話、健康や子育ての体験談を掲載しています。 聞かせて!あなたの体験談 闘病記や保険にまつわる話、健康や子育ての体験談を掲載しています。

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~高額療養制度の話~

入院や外来、薬代などで費用が一定額以上の高額になる場合、その超えた金額を支給するのが高額療養費制度です。
この制度を活用することにより治療費を抑える事ができますが、レセプト(月単位、病院単位)毎に計算する為、月を跨ぐ時は注意が必要です。総額では高額になっても対象にならないケースもあります。同じ病院で複数の診療科を跨いだり、入院と外来を同月内利用でも対象となるケースもあります。
また、限度額適用認定を受けることにより窓口支払額を負担の上限額に抑える事もできます。医療費に困ったときは先ずはご自身が加入されている健康保険組合などに相談するのが一番なので先ずはご確認してみてください。
高額療養費を受ける為に治療日程を変更することは難しいでしょうから民間保険の活用は必須です。入院時の食事負担や差額ベッドなどは健康保険の対象から外れています。大部屋が満室で、空くのを待つ為に治療を遅らす事がみなさんはできますか?一刻も早く治療したいと思うのがごくごく当たり前な心情だと思います。

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~医療費控除の話~

医療費控除はやむを得ずの差額ベッドや交通費も含まれるので記録をとっておくと便利です。私自身も2013年に初めて税務署に行き、申請をしてきました。FP資格取得試験の際に税額控除の計算がありましたがまさしくそれの実践で、申告書の記載方法・計算方法が非常に分かりづらく、職業上知識があったのでどうにか完成できましたが、それがなければ到底無理と感じました。一般の方々はどうやって申告しているのか本当に不思議です。国は手続きを分かりにくくして所得控除を諦めさせているのか?と軽く怒りさえ覚えるほど、そんな分かりづらく面倒な書類だったので果たして申告は正しく出来たのか心配していましたが、提出時には修正もなく3週間後に無事に計算どおりの金額で振り込まれほっとしました。

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~ジェネリックの話~

乳がん治療薬の中でも、ジェネリック医薬品に代替することが可能なものもあります。ジェネリック医薬品は日本ではまだまだ浸透されていなく、効き目が悪い、どのような副作用が表れるかデータが少ない等と思われている方も多いと耳にします。私はホルモン経口薬を主治医から処方される際にジェネリックの説明を受けました。患者側から副作用が強い、逆に弱いなどと様々ご意見があると聞きましたが、ようはそれぞれの患者の体質で効き目が違うということです。それってジェネリック云々ではなくどの薬でも同じじゃないかなーと思い、私はジェネリックに変更して薬代を3分の1程度に抑えています。

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~医療格差の話~

最近医療格差という言葉を多く耳にします。
主に

  • ① 医師や病院の偏りによって起こる地域格差
  • ② 医療機器の整備の偏りによって起こる医療機関の格差
  • ③ 専門知識を持つ医療技術者の偏りによる医師・看護師格差
  • ④ 医療費の高額化に伴う経済格差

 

などがあります。
今のかかりつけの病院の意見が全てではありません。医療格差はどこにでもあります。早期乳がんで本来部分切除治療できるものにも関わらず、放射線治療設備がないから全摘出してしまう病院も多くあります。もしかすると最善の治療をできる病院は他にあるかもしれません。治療実績がもっともっと多い病院が他にあるかもしれません。
以前にも書きましたが結局最後の決断はドクターや周囲が決めるものではありません。自分で決断しなければいけないのです。その為患者側も自分の治療について勉強しなければなりません。ものすごく大変で途中で諦めてしまいがちですが、自分のカラダのことなのでこれからも後悔のない治療をしようと思います。

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~多重がんの話~ (最終回)

がんに一度罹ったら他のがんにかからない、ということはありません。むしろがんに罹りやすい体質と言えるでしょうし、要因が複数の部位に跨ればその分罹患率は上がります。また、罹りやすい時期もあるようです。

かくいう私も2012年の乳がんとは別のがんが食道にも翌年にみつかりました。最初は乳がんからの転移ではないかと焦りましたが、別の原発巣でまだ高度異型性(前がん状態)とも上皮がんとも判断がつかない程度のものでした。このように複数の原発がんを患うことを多重がん(多発がん)といいます。最近は医療器具も高精密になり超早期のがんもみつかるようになったので益々多重がんも見つかりやすい環境になっています。 多重がんは原発巣毎に担当科が違い私も乳がんは乳腺外科、食道がんは消火器内科、その両方に跨り放射線科と呼吸器内科と複数で受診しています。夫々の主治医は自分の受け持ちのがんには精通していますが、それ以外はよく分かっていないことが多く、二つのがんを一緒に考えるとなると別の専門医の意見を聞くことが重要になります。私の場合、放射線治療をしているお陰で放射線医師の総合的及び中立な意見を聞くことが出来ました。これを踏まえるとセカンドオピニオンを選ぶ場合、同じ部位の医師ではなく違う部位の医師(できれば各部位に跨る放射線医など)に診療いただく事が大切ではないでしょうか。